半分の第6章まで読んだうえでの簡単な感想です。ある日マネージャーとのミーティングで、この本が面白そうだから注文してみようという話になりました。
著者は Pixar で Lead Engineer という経歴も |
途中までの感想は、とてもいい!Effective C++、Large Scale C++ Software Design、 C++ Templates といった名著で触れられている項目から C++ API を設計する上で特に重要なことを選び抜き、具体的なコード例とともに質の高い C++ API とは?という問いに答えている本です。コーディングのノウハウだけにとどまらず、要求定義やアーキテクチャ設計といった ソフトウェア工学の分野にも踏み込んでおり、開発のライフサイクルにおける C++ だけにはとどまらない API の重要さを明確にしている点もすばらしい。そして何より、著者の writing のスタイルが一番すばらしい。各章の役割をはっきりさせ、読者が各項目を簡単に理解できるよう適当な具体例を選んでおり、各章を抜けたあとに著者の伝えようとしていたことがしっかりと頭に残る。技術に関する優れた知識と伝えるべき点を伝える writing スキルがこれだけ見事に同居している著者もなかなかいないと思います。C++ 言語の ins and outs という意味で内容に目新しいものは特にないが、蓄積されていた知識が API design というテーマを中心に頭の中で整理されていったのは感動もの。集団でC++ の開発を行うとき、メンバーの予備知識のベースラインをつくるには最適の本である。僕もいま仕事で C++ の API を相手にしているので、この本はその際のチェックリストの代わりにもなっている。次の第 7 章 Performance を読むのが楽しみだ。
Amazon.com でのレビューも高い。C++ の API 設計における知識の整理をしたい人にオススメです。といいますか、間違いなく日本語に翻訳されると思います。