今年の4月は友人の結婚式で日本に一時帰っていました。帰国時に僕が必ずすることは書店めぐり。大手の書店からデパート内の書店まで色々な本屋を一日かけて満喫します。今回、どの書店の漫画コーナーでも目に付いたのが「進撃の巨人」。理科室に置いてある人体モデルのような巨人が表紙にデカデカと載っていたのはインパクトがあり、数巻ほど読んでみたらたちまちハマってしまった。帯にはテレビアニメも放映中とあり、幸い二週間ほど日本に滞在していたので運よく地上波で見ることができた。放映されたのは原作ですでに読んだ箇所だったのでストーリーを問題なく追うことができ、声、美術、構成とどれをとっても文句なしに素晴らしかった。そして極めつけがOP。放映中にOPの作曲者の名前を見てそれが Revo さんだと分かったときは本当に jaw dropping でした。ブレイブリーデフォルトであれだけ素晴らしい曲が書けて、今度はこんなにも中毒性の高いアニメーションのOPも作曲できてしまうのかと。
そして先日公開された新しいOPも聞けば聞くほど深みにはまっていく Revo さん節満載の珠玉のトラック。その曲に合わせて目で追いきれないほど瞬時に切り替わる映像もまさに一級品。
冒頭のファンファーレはブレイブリーデフォルトでも流れそうな感じです
ブレイブリーデフォルトでもそうでしたが、楽曲対象となる作品に対する Revo さんの理解が非常に深いことと、作られた楽曲は何回聞いても全く飽きが来ることなくむしろ中毒性が増していくこと、この二点は本当に特筆すべきことです。特に後者は驚異的で、4月に帰国したときのNY⇒成田の便ではフライト時間の三分の一はブレイブリーデフォルトのサントラを聞いていたと思います。どの曲も素晴らしいのはもはや given なのですが、そのうえで Revo さんの感性は天才だと感じた一曲はラストダンジョンで流れる「闇のオーロラ」
曲の感情を全体的に抑えているように聞こえるのにこれだけ妖しくも美しい雰囲気と禍々しさを同居させられるのは、まさに並々ならぬ才能と懐の深さがなせる業。感情むき出しの曲ではメロディもすぐ拾えるし、大きな音をジャカジャカ鳴らせばそれなりに壮大に聞こえる。感情を抑えてここまで曲のテーマの深さを表現できるのは並大抵のことではないと僕は考えます。そして雰囲気こそ違えど感情を抑えつつそのテーマを見事に表現した天才的な感性をうかがえるもうひとつの曲として、すぎやま先生の「神秘なる塔」を挙げます。
音楽評論家の故黒田恭一さんもすぎやま先生の引き出しの多さについてよく言及しておられました
話が逸れましたが、Revo さんの素晴らしいOP曲と美麗な背景美術、多くの伏線を含んだ目が離せない今後のストーリー展開と三拍子そろった誘惑に抗えず進撃の巨人の Blu-ray を全巻予約してしまいました。Blu-ray だと日本とアメリカのリージョンコードが同じなので助かります。