2010年3月22日月曜日

On Master of Software Engineering at CMU Part1

3月13日に MSE の20周年を祝うイベントがあり、それに参加してきました。卒業生や教授陣がゲイツビルの一室に集まり様々なプレゼンを行い、その後に複数の別室で個別のトピックをもとに breakout session が開かれました。去年の12月に MSE を卒業し、今年の2月に就職活動が終わってからこのイベントに出られたので、私としても色々と思うところがあります。ちょうどよい機会なので、 複数回にわたって、私自身の MSE プログラムの体験を振り返ります。


▲朝食の様子。中央にいらっしゃるのが Director の David Garlan 教授。こちらから見て教授の右隣に立っているのは 2007年の卒業生で、現在 Microsoft の検索エンジン Bing の Program Manager


▲David Garlan 教授によるオープニングスピーチ


▲CS 学部の Dean、Randy Bryant 教授から、 CS 学部内における MSE の位置づけについて

▲再び Garlan 教授。MSE プログラムの構成を、形式仕様記述言語 Z の schema で記述


▲SEI の Director 兼 CEO の Paul Nielsen 博士から、SEI におけるソフトウェア工学教育の取り組みについて


▲卒業生による、自身の Software Engineering プラクティスについて、その1 (画像はイメージです 笑)


▲卒業生による、自身の Software Engineering プラクティスについて、その2


▲CS 学部の Institute for Software Research の Director 、Bill Scherlis 教授から、現代のソフトウェア工学の意義について


▲午後。MSE の Anthony Lattanze 教授(Tony 先生)による、MSE の教育カリキュラムの変遷について

コンピュータサイエンスとは位置づけの異なる、ソフトウェア工学の教育モデルをいかに確立し、時代とともにアップデートしていくか、その難しさの片鱗を感じ取った一日でした。厳しい目をすれば、私はとある方が建てた大学に通い、とある方たちが定めたカリキュラムをこなし、卒業しただけなので、私自身の苦労は、大学やカリキュラムをゼロから作るというものに比べれば、てんで大したことはありません(それでも、私としては物凄い苦労でしたが)。私の就職活動でも同じことが言えます。私はとある方が始めた会社に、その会社が決めたインタビュープロセスを通って入っただけにすぎません(同じく、私としては物凄い苦労でしたが)。大学や会社をゼロから作りあげる人たちは本当にすごいと思います。

一昔前にあった情報専門誌 bit にも、米大学におけるソフトウェア工学の教育モデルについて書かれていたナンバーがあり、MSE もそのなかで取り上げられていました。MSE のコアコースや studio の内容については、私の過去のエントリーを見ていただければ、なんとなく雰囲気はつかんでいただけることと思います。この日のプレゼンでは、なぜそのようなコアコースと studio が導入されたのかについても触れられていました。


▲各コアコースの位置づけ、その1

▲各コアコースの位置づけ、その2

Studio は建築の世界からアイデアを拝借したと言っていました。実際にモノを作りあげていき、その成果物に対してメンターから critique をしてもらう。私は、建築の世界の studio は詳しくないので、建築出身の方で studio の体験のある方はご自身の体験談などをシェアしていただけると嬉しいです^^

MSE には「Agents of Change」というスローガンがありますが、そのスローガンに関する私の見解についてはまた別のエントリで。

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