2010 年から 2015 年までの軌跡が描かれており、錦織くんのジュニア時代から彼の取材をしてきたというフリーライターの秋山氏の彼に対する分析も随所に挟まれており、プロテニスプレーヤーとしてのキャリアを錦織くん自身および第三者の目から見つめる本となっています。錦織くんのブログを直接読んだことがなかったので、試合後の心境などを彼自身が語っているのを読むのはとても新鮮でした。
読み終えての率直な感想としては、彼は非常に前向き。怪我が長引いて試合に出場できずにフロリダに停滞する日々が続いても、そのときに出来ることをコツコツこなす。大事な試合に負けて落ち込んでも、そこから何かを学びとって次に繋げる。そういうツラい状況のときに書かれた文章であるにもかかわらず、そこには落ち着きと内省が垣間見え、彼が強さと冷静さを兼ね備えた人間であることが伺える。そして何より彼の優しい人格がその文章から滲み出ている。
今年のフレンチオープンでは残念ながら準々決勝でツォンガに敗れはしましたが、またこれを糧に次のステップに繋げてくれると考えています。テニス、人柄ともに本当に素晴らしい選手です。
ツォンガに勝利した2012年の全豪 、錦織くんの勝利を称えるツォンガが素晴らしい
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